結果 1
キャベツの生育は7月中旬ピ−クとなり、梅雨明け(7月23日)後高温乾燥のため萎凋が発生した。アオムシ・コナガの発生は梅雨明けには顕著に減少した。アブラムシ類の発生も急減した。無散布区と比較して土着天敵の活動状況について次のような点が明らかになった。

1.キイロタマゴバチ成虫に対する直接影響はほとんど見られず(1−7日)、その後の残留毒(7−14日)による影響も見られなかった。

  
2.アブラムシの寄生蜂であるアブラバチ類・タマバチ類にも影響は見られなかった

 3.アオムシサムライコマユバチについても影響は見られなかった(第3図)。


4.捕食虫であるシナクダアザミウマ・ヒメハナカメムシ類成虫に対しても影響は見られなかった。
5.散布対象害虫に対するアファ−ムの効果については、散布時期が不適当であったため明確な判定はできなかった(第1表)。


結果
 キャベツの発育初期に(9月26日)散布を行ったためアオムシ・コナガ・ヨトウムシに対する効果は顕著であった。処理薬剤の天敵に対する影響が少ないことは試験1で示したが、寄主であるアオムシ・コナガが完全に防除されたため、捕虫数は少なく推移した。一方無処理区ではアオムシ・コナガ・ヨトウムシの発生が多かったが、天敵の増加は気温の低下もあって緩慢であった。薬剤散布区・無処理区の捕虫数の比は散布直後から差がなく、後半になって無処理区で捕虫数が増加した。

1.キイロタマゴバチ成虫に対する直接影響はほとんど見られず、その後の残留毒による影響も見られ なかった。(第13図)
2.アブラムシの寄生蜂であるアブラバチ類・タマバチ類には1週間以内の軽い影響が見られた。(第 14図)
3.アオムシサムライコマユバチについて1週間以内の軽い影響が見られた(第15図)。


3.アオムシサムライコマユバチについても影響は見られなかった(第7図)。

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