28.ノコギリと掃除機を持つ昆虫   クリシギゾウムシの口器 



クリシギゾウムシはクリの果実に産卵し、幼虫が果実を食い荒らす害虫として有名です。ドングリを拾って容器に入れておくと思いがけなく大きな白いうじ虫が現れてびっくりすることがあります。ドングリの表面を見ると確かに小さな円形の穴がありますが、その大きさからはとても想像の出来ない大型の虫です。これはシギゾウムシというゾウムシの仲間の幼虫なのです。クリの場合クリシギゾウムシが出てきますが、幼虫がクリの実から脱出する様子を見て下さい。ちょうど風船が膨らむように体を変形させながら出てくるでしょう。穴の直径は虫の頭の固い部分よりちょっと大きければよいのです。ゾウムシの仲間としても特に長大な口吻を持ち(体長の倍以上)これを摂食と産卵のための穿孔道具として使っている。口吻の先端に口器があり、咀嚼によって穿孔、摂食する。大さいはキチン化した刃を形成し、中心柱にはめ込まれ、末端は強い腱で頭部の筋肉につながり、頭部を左右に動かすことによって前後に動いて組織を切る。小さいの先端は箒状になり、砕いた餌を小さいのチュ−ブに送り込むように動く。