長い産卵管の秘密　　　チュウゴクオナガコバチの産卵管　

クリタマバチの幼虫は４月上旬から急激に成長し、クリの芽の組織を刺激するため、赤みを帯びた見事な虫こぶが出来ます。チュウゴクオナガコバチはこの虫こぶの中心にいるクリタマバチの幼虫に産卵しなければなりません。虫こぶを発見したオナガコバチは挿入場所に産卵管の先端を接触させ、次に産卵管を保護している鞘を外します。次に全体重をかけて産卵管をすこしづつ左右に振るように挿入していきます。写真はその先端部を示していますが鋸の刃のようになっているのがわかります。また感覚器官と推定される構造も見られ、ゴ−ルの中にクリタマバチの存在をそれで確認して、産卵行動を進める。

　　チュウゴクオナガコバチの産卵管先端　　　　　　　　産卵中のチュウゴクオナガコバチ（体の腹部中央に産卵管が見える　産卵された卵とクリタマバチ幼虫