チャバネアオカメムシの排泄物 


チャバネアオカメムシ成虫は雌雄とも種々の色彩を持つ(白色濾紙上の色)排泄物を出す。この色彩の差が何に基づくものであるかを調査した。
 羽化後、交尾前の雄、雌をそれぞれ単独でシャ−レに入れ排泄物を観察した。排泄物の色は透明なものから黄色・黄褐色・灰色などであった。排泄物をシャ−レに受けて乾燥した。その中に結晶が形成されるものとないものに分かれた。給水器にフクシンで着色した水を与えると赤く着色したものと無色の排泄物が見られ、解剖した結果では消化系は着色が見られたが、唾腺、雄の生殖器付属腺などは着色されていなかった。
 このような観察からカメムシの排泄物には2種類のものがあり、ひとつは排泄孔からもう一種は生殖器から分泌されるものである。