セミヤドリガの決断
ヤドリガ類は鱗翅目中唯一の寄生性蛾類である。セミやハゴロモの成虫腹部に幼虫が寄生し、蛹になる直前に体表から離れて木の幹などに移り、繭を作って蛹となる。成虫は黒い小さな蛾で目立たない。ついでに捕食性の鱗翅目にはコゲガ、ゴイシシジミに代表されるシジミチョウ類、アブラムシやコナジラミなどを食べるヨトウムシ類の幼虫などがいる。幼虫時代の共食いの習性は鱗翅目でも一般的なものである。
いちばん大きな蛾といちばん小さな蛾
日本一大きな蛾は有名なヨナクニサンでおみやげなどにもなっています。どこかで見かけたことがあると思います。小さい蛾はどんな蛾でしょうか?色々の科にわたって小さいものがおりますが、体長2−3mmのブドウチビコガなどがそれに当たるのではないでしょうか。小型の蛾の特徴は前翅の縁毛の長さが普通のものよりも長いことです。行動が敏捷なのも特徴でせわしなく動いている姿はとても蛾の成虫には見えません。
翅に窓のある蛾
翅に窓のあるがには通常マド・・・という字が含まれる。
櫛形触角を持つ蛾(雄)コンテスト
蛾の雄は櫛状の触角を持つものが多く、特にドクガ類で顕著であ。その役目は空気中に漂う雌の性フェロモン分子を効率よく捕らえるものとされている。構造的に美しいのでここでコンテストを開催してみた。
目の赤い蛾はどんな行動をするのか?
蛾は色々な色の目を持つが、大部分は黒色−灰色である。中には緑色。赤色などのものもあり、美しい。夜行性の昆虫なので目の機能は低いのかもしれないが発達しているようにも思われる。
派手なアクセサリ−を持つ昆虫
アクセサリ−をつけているように見える蛾も多い。これはどの蛾も備えているある部分が特に肥大したり、伸張したものです。そのような部分としては触角、上唇、前翅、尾部などがあるます。それらの役目についてはこれも不明なものが多いです。
甲虫の多くの角が何の役に立つかはテレビ等でよく浴解説されている。このように昆虫の形態とその機能の間には適応現象による形態の変化という現象が知られている。蛾のアツバ科に属するハナオイアツバは下唇が異常に長く伸び、胸をはるかに越えるほど後方に伸びている。下唇の役割は一般的には接触的感覚に関与すると考えられているが、この蛾についてはそれも当たらないようである。
又、寄生蜂の一種であるコガネコバチの中には小鰓の一部が巨大化する種類がある。この場合小鰓の役割は何等かの感覚器官の役目を持つものと考えられるが、行動を観察してもとくべつの行動はみられなかった。
はねの形態のもっとも変形の著しいのがトリバネガであろう。前ばねは棒状となり、それが扇の骨状に展開する。飛行は通常の我と同じようにも見えるが、飛行距離は短く、発達した長い脚を持つことから,跳躍によるエネルギーを利用しているようにも見える
翅の裏模様が派手な蛾はなにを考える?
翅の模様は表裏異なり、表が派手なものが多い。中には裏に立派な模様があり、表は地味なものもある。また前翅と後翅が特に差が激しいものがあり、シタバ、ウワバなどと名の付く蛾はそのようなものである。
純白な蛾のコンテスト
白い蛾はほとんどすべての科に見出されます。白い色が生存や生殖行動にどんな効果があるのかは不明です。純白な地にわずかに配置されるスポットやラインの鮮やかな色が白色を引き立てることは確かでしょう。
美麗種で有名なマイコガであるが、その行動にも特徴がみられる。静止してクリーニング等をしながら、後脚の脛節を動かす。通常このような脚の動作は一方向に反復されるが、この蛾の場合には明らかに回転動作がみられる。このような行動がどのような状況や目的に適応したものかは明らかではないが珍しい現象である。
何者か? 忍者のような生き物
蛾にはいろいろな模様や色を持つものが多いが,姿形の変わったものは比較的少ない。その中でこのモモブトスカシバは一風変わった姿と動きで抜きん出ている。始めてみる人はこれが蛾の一種であると気がつくことはない。はねと脚の区別がつかないし,触角も蛾類のものではないと感じてしまう。実はスカシバ科に属する極普通にいる蛾なのです。動きが素早く,跳ねるように飛び立つため目に触れる機会が少ないのです。動画でその動きをよくみてください。
スズメバチの上前をはねる蛾
最近スズメバチは恐ろしい昆虫の代名詞になっている。ミツバチの巣を襲って意味もなく働き蜂をかみ殺すこと,特に秋期には巣に近づくと,威嚇するように飛行するがそれほど攻撃的ではない。この恐ろしいスズメバチの巣に侵入して巣を食い荒らし,時には幼虫や蛹を襲う珍しい我がいる。成虫は紫色の羽根を持つ美しい蛾で,よく灯火にあつまる。この蛾はスズメバチだけでなく,アシナガバチやその他の蜂の巣にも侵入することが知られている。この蛾以外にも巣に侵入する蛾にトガリホソガ類がいることが知られている。