マイネックス(Dyglyphus isaea,Cacnusa sibirica) イサエアヒメコバチ、ハモグリコマユバチ

製品の姿
 
イサエアヒメコバチ雌成虫ハモグリコマユバチ雄成虫
ハモグリコマユバチ雄成虫ハモグリコマユバチ雌成虫イサエアヒメコバチ雌成虫
ハモグリコマユバチ雄成虫前翅ハモグリコマユバチ雌成虫前翅イサエアヒメコバチ雄成虫

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ハモグリコマユバチの特徴 
ハモグリコマユバチはヨーロッパ及びシベリアに広く分布しています。成虫は茶褐色〜黒色で、長い触角を持つ体長2〜3mmの蜂です。卵は卵形で灰白色、幼虫は頭部が尖り、老齢幼虫では体内の黄色い内容物が見えます。前輪は黄白色、雌雄の識別は前翅の緑紋の色で見分けます。雄は黒、雌は淡灰色。 ハモグリコマユバチは内部寄生性の寄生蜂で、成虫は生きているハモグリバエ幼虫の体内に産卵します。特に1令と2令幼虫を好んで産卵し、ふ化した幼虫はハモグリバエの蛹の内で成長します。羽化迄の平均発育日数は22.5℃の時15.7日で、ナスハモグリバエの19.7日よりも短く、天敵として有利に働きます。成虫の寿命は6.1日で、平均産卵数は71.1個です。イサエアヒメコバチの特徴イサエアヒメコバチはヨ−ロツパ、北アフリカ及び日本に分布します。又、アメリカ大陸、ハワイ、ニュ−ジーランドでこの種が導入されています。成虫は黒色で、触角は短く、体長約2mmの寄生蜂です。雄雌の識別は後脚の色の配色で可能です。
イサエアヒメコバチは外部寄生性の寄生蜂で、成虫はハモグリバエを潜行痕の中で殺して、その傍らに産卵します。ふ化した幼虫は潜行痕の中の死んだハモグリバエの幼虫を餌として成虫にまで成長します。寄主体液摂取も同時進行し、防除効果につながります。 卵から成虫までの発育日数は20℃で16.6日です。従って、夏期のように害虫の世代が重なっている時期には発育期間の短さが大きな利点となります。 

使用方法:
1)マイネックス製剤は、100mlのポリエチレンボトルにハモグリコマユバチとイサエアヒメコバチの成虫が夫々125頭づつ入っています。キャップには通気口がついており、キャップの裏には糖蜜をしませてありますが、ボトル内では長期間生存しにくいので、入手後はただちに温室内に放飼して下さい。マイネックスは比較的低温時に活動力の高いハモグリコマユバチと、比較的高温時に活動力の高いイサエアヒメコバチが1:1で混合されており、使用温度域が広がっています。
2)放飼はマメハモグリバエの発生しているトマトの株元で、容器を開封し、その株元の地表面に3日間継続して静置する。
3.放飼量はマメハモグリバエの発生状況により決めて下さい。 発生極初期から少量を導入して行くのが効果的で、経済的です。10a当りにして1本(発生初期)〜8本(多発時)で、 回数は1週間おきに3〜4回程度を目処にして、潜行痕が止まるまで放飼を続けてください。3)マメハモグリバエの生息密度が高くなってからの放飼は十分な効果が得られないことがあるので、黄色粘着トラップ等によりマメハモグリバエがまだ低密度で散見され殆めた時に最初の放飼をすること。
4)両種寄生蜂は日中に放飼すると施設の天井部に集まる習性があるので、朝方又は夕方に放飼するか、繁残した作物の下へ放飼して下さい。。
5)天敵として両種が有効な密度(1m2当り各0・5又は1頭)を保つため、マメハモグリバエの発生初期より約1週間間隔で数回、新たに放飼することが望ましい。

使用上の注意
1)ハモグリコマユバチの活動には15〜20℃が最適な温度条件です。 イサエアヒメコバチの活動には20〜25℃が最適な温度条件です。
2)ハモグリコマユバチ及びイサエアヒメコバチの活動に影響を及ぼす恐れがあるので、本剤の放飼前後の薬剤散布を避けること。
3)天窓やサイドには寒冷紗を張り、マメハモグリバエの侵入を防ぐ。
4)施設内外の雑草を防除し、マメハモグリバエの繁殖を防止する。
5)施設の床面を清潔にし、マメハモグリバエの蛹を少なくする。

防除効果の判断 
イサエアヒメコバチに寄生されたマメハモグリバエ幼虫は約3日で褐色〜黒色に変化するので、寄生率を見ることが出来ます.死亡率は50%以上、出来れば80%が目標です、ハモグリコマユバチによる寄生率は見取りでは困難です.また発生初期の導入で効果のあった場合は、食害痕が小さいまま止まるので判りますが、生きている若令幼虫の場合も食害痕は小さいので、注意する必要があります。更に詳しく知るには、落下したハモグリバエ蛹から後日羽化してくるハモグリコマユバチ成虫の割合を調べます。